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2017年4月14日市民型講座

第34回:健康の維持に重要な微生物と感染症を発症させる怖い病原微生物

自然界と身の廻りには実に様々な微生物(細菌、ウイルスやカビ)が生存していますが、普段の生活に欠かせない食物の発酵や体内での消化との深い関わりについて大変わかり易くお話しして下さいました。その上で逆に健康を脅かす病原性微生物について、幾つかの例を挙げて詳しく説明して下さいました。以下は主に抄録からの抜粋です。

人類は、古代から多くの経験と知恵により有用な微生物を上手く活用して食生活を豊かにする発酵食品(ヨーグルト、チーズ、漬物、醤油や酒)を生み出して来ましたし、動物の腸内に住みついた微生物は「食材の分解と栄養素やビタミンの産生」による「健康の維持と免疫」に極めて重要な役割を担っていて、牛もパンダも草や笹を消化出来るのだそうです。

ヒトの腸内には約300種類100兆個もの細菌が生存しているが、O157やO111などの大腸菌は赤痢菌と同じベロ毒素を出すし、ボツリヌス菌や破傷風菌は生物界で最強の毒素タンパク質を産生するとのことです。

また、
*ヒトが最も発症する「かぜ」の原因は約90%がウイルスである、
*免疫力が低下している高齢者や誤嚥により併発する「肺炎」は主に肺炎球菌とインフルエンザ菌が起因菌であり、抗生剤が極めて効果的である、
*耐性菌の発生でペニシリンなどがほとんど効かなくなって来ている
*ウイルスにはワクチンが有効である、
*エイズの発症数は世界的に年々減っているのに、日本では僅かではあるが増加が続いており、今は欧米と肩を並べるほどになっている
*ヒトを殺す生物の一番は蚊で年間72.5万人になるが、2番が人で47.5万人である、
*ヒトの健康には口腔内の衛生も重要であり、口腔内の虫歯菌や複数の歯周病菌により歯が腐食して脱落する、
*これらの口腔細菌は幼少時に感染するが、歯周病の発症には生活習慣病(特に糖尿病、高血圧症や肥満)や喫煙にも深く関係している、
*予防には、日頃の口腔の衛生、そして免疫力を低下させないバランスある食生活が極めて重要である、

と云った盛り沢山のためになる内容をお聴きすることが出来ました。

なお、この講演には第2回が12月に予定されており、病原微生物の感染症に対して生体がどの様に防御しているかの「免疫の仕組み」について解説して下さいます。次回が今から楽しみです。

 
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